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Greg Judy Regenerative Rancher米国

牛に名前を付けない理由、米国の放牧農家が語る淘汰基準

米国のチャンネル Greg Judy Regenerative Rancher が公開した動画「Greg and Elizabeth making a fall evening paddock move with cow/sheep flerd.」で、Green Pastures Farm のグレッグ・ジャディ氏が牛と羊の混群を新しい区画へ移す様子を紹介しました。中心となる話題は、毎年よい子牛を産めない牛は情に流されず手放すべきだという、放牧経営の淘汰の考え方です。

Greg Judy Regenerative Rancher / 公開 2026/11/03 / 13分 / YouTube で見る

牛と羊の混群放牧

舞台は Doc's Farm と呼ばれる農場で、牛と羊を一緒にした群れが新しい区画へ移ります。群れは雌が中心で、雄子牛を連れた母牛を除くと繁殖年齢の雄牛はいません。草地にはクローバーが30〜35%含まれ、輪換で草を栄養成長の状態に保っているといいます。天候しだいで60〜90日は同じ区画に戻らず、春はその間隔が短くなるそうです。

この農場では鳥の巣箱を増やしており、この夏だけでおよそ200個を追加したと語ります。新しい区画の縁では護畜犬が見回り、においで縄張りを示していました。木の下の牛はドングリを食べています。今年は実りが多く「ビー玉の上を歩くよう」だといいます。成牛なら問題はないものの、タンニンが多いため幼い子牛が大量に食べると死ぬこともあるとして注意を促しました。

秋産子の耳標

今週は牛群の処置を済ませたばかりで、耳標が欠けた牛には付け直し、2026年春生まれの子牛などには毎年の方針どおり気腫疽のワクチンを打ちました。秋産子の耳標には事情があります。9月の分娩期に華氏100度近い暑さとなり、通常の耳標を付けると傷口にハエがたかったためです。

そこで当初は小さな羊用の耳標を付け、どの子牛がどの母牛の子か分かるようにしました。今回の処置では去勢用器具に付属する片刃のカミソリで羊用耳標を外し、通常の子牛用耳標に替えています。移動の際に子牛が取り残されても母牛が分かり、子牛の成績を母牛の評価に結び付けられると説明しています。

成績で母牛を選ぶ

ジャディ氏は、育ちの悪い子牛を産んだ場合は母牛の責任だと考えます。1日2回の移動で新しい草を与えている以上「言い訳はない」と語り、そうした牛は手放すべきだとします。家畜に名前を付けないのも同じ理由からです。子どもが好きな「ローズ」は子を産まなくても売れなくなり、そうした牛が増えると放牧経営は破綻すると述べています。

参考にしているのは、南アフリカで最大6,000頭の牛を飼っていた知人イアン氏の基準です。生まれた環境で育ち、毎年健康な子牛を産めば見た目は問わないという考え方でした。野生のクーズーは子を持たないと太って逃げ遅れ、ライオンの餌食になるといいます。氏は「この群れでは私がライオンだ」と話し、妊娠鑑定で空胎と分かった太った牛は肉用に販売する予定だとしています。

地表を覆う枯れ草の層

新規就農者への助言として、氏は購入を検討する土地の地表を見るよう勧めます。前回の放牧で踏み倒された枯れ草の層があれば、雨水を受け止めて斜面から沢へ流れ出るのを防ぐといいます。この層はミミズに分解され、土を湿った状態で覆い、微生物の働きでよい苗床になるという説明です。実際にクローバーの芽が出ている様子も映りました。

モグラ塚の周りは裸地になっていますが、モグラは土を耕してくれるので気にしないそうです。牛が草をちぎる音は体重が増える音であり、軽油を使わず日光で育った草だと語ります。購入資材はミネラルだけで、乾燥が続く中でも子牛はよい状態で冬を迎えています。草の一本一本から得る収益を最大にすることが要点だとし、販売の話は別の機会に回すと締めくくりました。

本記事は掲載時点の情報です。発言の引用は日本語に訳しています。